まいぷれ編集部が行く!
願いと歴史を感じる展示会
「おひなさま」の起源は諸説ありますが、平安時代には、御殿をしつらえたり、川に流したり(流し雛)として、“厄除けの守り雛”として祀られたといわれています。江戸時代に入ると、女子の節句のお祝いの儀式と結びついたそうです。古くから嫁入り道具のひとつとされたため、関東、関西で二分され、飾り方や持ち物が異なっています。
「さげもん」は、健康や幸福といった願いを込め、縁起の良いウサギやひよこなどを布細工で作り、おひな様と一緒に飾る風習です。九州では、柳川市が発祥と言われています。
今回で9回目を迎える馬場区ひな人形展。元々は、自宅を開放し展示をなさっていましたが、公民館の移設に伴い、地域の展示会として開催することになったそうです。今では1200名のおひな様が築130年の古民家に所狭しと飾られ、近隣にお住まいの方やフォトサークルの方などが訪れます。
一番古いものは、大正3年(1914年)に製作されたひな人形で、静岡県の伝統雛(駿河雛人形)など、珍しいひな人形を見ることができます。
また、おばあちゃんたちが1年かけて作られた可愛い「さげもん」も、たくさん飾られています。
「19世紀の建物で、20世紀のおひなさまを、21世紀に見せる。」を合言葉に、地域行事のひとつになっているそうです。
おばあちゃんたち
手づくりの「さげもん」
家のはどのひな人形に近いかな?
思わず探してしまいますね
開催期間 |
令和2年2月15日(土)~3月15日(日) 10:00~16:00 ※土日はお茶のサービス有り |
開催場所 |
和水町馬場区自治会館 |
入場料 | 無料 |
駐車場 | 有り(10台程度) |
問い合わせ先 |
和水町役場 |
住宅事情や家族構成の変化などにより、ひな人形そのものを見なくなっている方も多いと思います。材質や着物の生地、柄、顔立ちなどが一体一体違い、時代背景と重ねながら、歴史や文化を知ることができ、そこに込められた思いを感じることができました。
現在は、地域の老人会のみなさんを中心に、地域で運営・管理をされていますが、高齢化に伴い、今後の課題も多いのが現実だそうです。
親から子へ、子から孫へ、受け継がれてきているものだからこそ、残しておきたい日本の文化のひとつでもありますね。
まずは、身近なところから…。ということで、我が家のおひなさまを久しぶりに飾ろうかと思います(#^^#)
“宮中殿”のおひな様
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